ドッグショーについて

ドッグショーの始まりはイギリスから

 現在行われている一般的なドッグショーは、犬の形態美(コンフォメーションショー)を競う事を目的としたショーです。
しかし、ドッグショー始まりは犬の闘技ショーで、今では信じられない事ですが、犬が他の動物と闘う血なまぐさいものでした。
犬を使う闘技は1835年頃には禁止されることになりました。
外貌や形態美を競うドッグショーは一般に1859年にイギリスのニューカッスルで開かれたのが始まりといわれています。
以後、産業革命を経て鉄道などの輸送網の発達によって地域的スケールから全国スケールへと拡大されました。
当時は未成犬だけを集めた、いわゆるパピ−マッチショーが、イギリスで大流行していました。
1873年にショーの管理、法的規制を含めたルール作りを目的とした機関:ケネルクラブが創立され、
以後ケネルクラブの管理下、ドッグショーが開催されるに至りました。
スタンダードへの探求

ドッグショーは基本的には犬種の理想とされるスタンダードをもとに比較審査する「品評会」で、イギリスのクラフト展、アメリカのウェストミンスター展は今日の犬種の発展に大きな影響を与えていることは、世界中の愛犬家が認めているところです。
犬種のスタンダードは、長い年月をかけて”ブリーダー(繁殖家)”の手によって犬種それぞれの特徴・体形・性格・被毛・毛色など、その犬種の理想像(スタンダード)が作り出されました。
ドッグショーでの審査基準 (JKCの会報「家庭犬」より)
 純粋犬種には、犬種ごとに理想とされている標準(スタンダード)があります。
審査員はそれぞれを次の6つのポイントから審査しています。
タイプ
ある犬種の特色を示す特有の質のことで、スタンダードの本質の具体化をタイプといいます。
クオリティー
タイプで表現された特色(犬質)の充実度や洗練度のことを指します。
コンディション
スポーツ選手がコンディションに気を配るように、犬も当日の健康状態や精神状態の調整が必要です。
サウンドネス
精神的にも肉体的にも健康な状態であるか確認します。
おびえたり過度に攻撃的であったり、骨格や筋肉の状態や、歯の噛み合わせが悪くてはいけません。
キャラクター
ドッグショー会場の中を他の犬と歩く時でも、何か光り輝くものがある、
ひときわ目立つマナーがいいというような魅力もドッグショーでは大切なことです。
審査はトーナメント方式で行われます(詳しいトーナメント表はフレームからみれます。)
@連合展以上のトーナメント方法
審査はトーナメント方式で行われ、最初にそれぞれ同じ犬種の中から、
牡牝一頭ずつのBOB(Best Of Breed)を選出します。
次にこのBOBを獲得した犬の中から、牡牝一頭ずつ各グループの一席にあたるBIG(Best In Group)を
選出します。
そして、このBIGを獲得した犬の中から、牡の総合一席にあたるKINGと、牝の総合一席のQUEENを選び、
KINGとQUEENのどちらかが、そのドッグショーの最高栄誉であるBIS(Best In Show)に輝きます。
A全犬種クラブ展のトーナメント方法
審査はトーナメント方式で行われ、最初にそれぞれ同じ犬種の中から、
牡牝一頭ずつのBOB(Best Of Breed)を選出します。
次にこのBOBを獲得した犬の中から、牡牝13頭(ベビークラス・パピ−クラスは8頭)の
EXG(Excellent Group)を選出します。
そして、このEXGを獲得した犬の中から、牡の総合一席にあたるKINGと、牝の総合一席のQUEENを選び、
KINGとQUEENのどちらかが、そのドッグショーの最高栄誉であるBIS(Best In Show)に輝きます。
B単犬種展(パピヨン展)のトーナメント方法
審査はトーナメント方式で行われ、最初にそれぞれ同じ犬種の中から、
牡のBD(Best Dog)牝のBB(Best Bitch)一頭ずつのを選出します。
牡のBD(Best Dog)牝のBB(Best Bitch)のどちらかが、そのドッグショーの最高栄誉である
BISS(
Best In Speciality Show)に輝きます。
BISSに選ばれなかった犬はベスト・オブ・オポジットセックス<反対性優勝犬 BOS>となります。


BIS(Best In Show)はこうして選ばれます。(連合展以上の場合)
@固体審査 A歩様審査
視審、触審によって、頭部表現、歯、骨格、体型、毛並み、バランスやその犬種の特徴が出ているか等を審査します。
(写真はミッキー2004年アジアインター)
個体審査で得たその犬のすべてを確認するために行います。犬をコントロールするハンドラーが犬の良さを最大限に引き出します。
(写真はビアンカ2004年アジアインター)
BBOB(BEST OF BREED) CBIG(BEST IN GROUP)
同じ犬種の牡/牝それぞれから、その犬種のNo.1が決まります。
それが、BOB〈=Best Of Breed〉です。
(写真は2004年アジアインター牡BOB戦)
同じグループ〈GROUP〉に属する各犬種のBOBの中から、牡/牝それぞれのNo.1が決まります。それが、BIG〈=Best In Group〉です。
DKING&QUEEN EBIS(BEST IN SHOW)
全部で10のグループのBIGの中から、牡/牝それぞれのNo.1が決まります。牡がキング〈KING〉牝がクイーン〈QUEEN〉です。
(写真はソレイユ2002年九州インターのパピ−Queen戦)
最後まで勝ち残ったキングとクイーンの間で最終審査が行われ、BIS〈=Best In Show〉、その日のショーのNo.1を最後に決定します。(写真はソレイユ)

@連合展以上のトーナメント方法
A全犬種クラブ展のトーナメント方法 B単犬種展(パピヨン展)のトーナメント方法